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プラスチック加工会社の売却で買い手が見る設備・金型・粗利の論点

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プラスチック加工会社の売却では、機械の年式や台数に加え、その設備と金型を使って、どの製品の利益を生み出しているかを説明することが大切です。設備台帳、金型台帳、製品別の採算を対応させ、継続に必要な投資と契約上の確認事項を整理しましょう。

目次

1.工場にある設備を所有区分で分ける

現物の管理番号と固定資産台帳、購入書類、契約書を照合します。金型についても、自社で保管していることだけで所有者を判断しません。外注先に置いている型や、顧客から預かった型を同じ一覧で確認し、所在と所有の根拠を別の欄に記録します。

設備・金型の区分と確認資料
区分 確認する内容
自社所有 購入・製作の契約、取得時期、帳簿価額、修繕履歴、実際の使用状況。担保設定等があれば関連書類も確認します。
リース・レンタル 契約期間、残りの支払、返却条件、契約変更や移設時の取り決め。売却方法に応じて必要な手続きを確認します。
顧客等からの貸与・預かり 貸与契約、対象製品、保管場所、保全費用、返却条件。所有区分が不明なものは確認中として残します。

台帳と現物の照合や型情報の共有は、経済産業省の型管理運用マニュアル(PDF)も参考になります。帳簿価額や購入価格を、そのまま譲渡時の評価額として扱うことは避け、収益性や状態と合わせて検討します。

2.製品・顧客別の粗利を同じ基準で比べる

採算表には、売上、売上原価、その差額である粗利を同じ対象期間で並べます。材料費、労務費、外注費、製造経費をどの基準で製品に配分したかを明記し、減価償却費などを含む範囲もそろえます。集計方法が違う製品を、そのまま粗利率だけで順位付けしないことがポイントです。

利益が変動した製品は、材料の購入単価、販売単価の改定日、歩留まり(投入材料から良品になった割合)、段取り時間、不良・手直しを確認します。顧客別に集計し直すと、売上依存と利益依存の違いを検討できます。主要顧客については、補給品の継続、価格改定の取り決め、発注の変動も説明資料に添えましょう。

3.更新投資を「必要性」と「時期」で整理する

新しい機械があることと、追加投資が少ないことは同じではありません。成形機だけでなく、乾燥機、温調機、取出機、検査機器なども確認します。稼働率は計算に使った稼働可能時間を示し、計画停止と故障停止を区別すると、生産余力の説明が明確になります。

  • 操業維持に必要な投資:故障、部品供給、品質上の課題を確認する。
  • 能力を高める投資:増産の根拠や受注見込み、外注との比較を残す。
  • まだ判断できない投資:見積取得や状態確認の担当者を決める。

更新案には、対象製品、見積の前提、工事中の生産方法、顧客への連絡・承認の確認状況を付けます。買い手の設備を活用する案も含め、投資額と実施時期を話し合える形にします。

4.在庫・品質・外注の負担も採算に戻す

材料や仕掛品は数量だけでなく、対象受注、長期保管の理由、支給品か購入品かを確認します。使途が不明な在庫や量産を終えた金型は、保管費用や顧客への確認事項を分けて記録しましょう。廃棄・返却は個別の契約と合意状況を確認します。

外注先の工程・単価・品質責任、未完了のクレーム対応、条件出しを担う人も整理します。一つの製品を「設備・型・担当者・顧客・採算」で追うことで、売却後も同じ条件で作れるかという検討に必要な情報が集まります。評価と契約条件は個別事情により異なります。

資料が未整理でも相談できます。設備一覧や主要製品の情報から、会社売却に向けた確認事項を相談する。評価の全体像は企業価値評価の考え方をご覧ください。

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この記事を書いた人

樹脂成形、プラスチック加工、金型、再生材などのM&A・事業承継に関する実務情報を編集・監修しています。

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